【ポイント】

  1. 会社の業務外である私的旅行について会社が禁止することはできず、懲戒処分の対象にはならない
  2. 会社としては流行地域への私的旅行を控えるようにアナウンスするにとどまるが、安全配慮を行うことは大切

【相談例】

大型連休期間等において、労働者が新型コロナウイルスが流行している地域に私的に旅行に行こうとしているのですが、会社としてこれを禁止することはできるのでしょうか。

【回答】

会社として流行地域への旅行を控えるようにアナウンスすることはできますが、これに反して旅行に行ったからといって、懲戒処分の対象にはできません。

ただ、会社としては、私的な旅行を控えるようにお願いする・マスクの着用や手洗いうがいの徹底等、安全配慮を行うことは大切です。

【解説】

使用者は労働者の健康等について安全配慮義務があります(労働契約法5条参照)。

もっとも、労働者の私的な旅行については、業務外の事柄であり、会社として、現地の最新の情報等を提供し、自粛を求めるのは差し支えありませんが、現時点では、一律の制限は難しいでしょう。また、労働者が会社からの自粛要請に反して旅行に行ったからといって、懲戒処分の対象にはできません。

ただ、会社としては、私的な旅行を控えるようにお願いする・マスクの着用や手洗いうがいの徹底等、安全配慮を行うことは大切です。

また、具体的な危険性が証明される状況に至った場合には、就業規則等に根拠を設けたうえで、一定の制限を課すことも考えられます。