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長瀬総合法律事務所 ホーム 顧問弁護士の活用事例 出張中の労災事故の扱い
当社の営業担当者は、出張が頻繁にあるのですが、出張での休日移動中に事故などにあった場合は、労災として取り扱われるのでしょうか。
休日における移動中に事故が発生した場合に労災に該当するかどうかという点ですが、労災保険は「業務上の事由」によって労働者が負傷、疾病、障害又は死亡した場合に適用されます(労働者災害補償保険法1条)。
そして、出張とは、使用者の命令により、出張先まで赴いた上で、出張先で用務を果たし、出張先から戻るまでの一連の過程を含むものであるため、出張中は全体として事業主の支配下にあり、出張先までの移動も含めて業務行為と解されます。
したがいまして、休日であっても出張中の事故については原則として業務行為にあたり、「業務上の事由」があると考えられます。
例外的に、出張中に積極的な私的行為を行うなどの特段の事情がない限りは、業務災害に当たり得ると考えられます。
ただし、労働災害に該当するかどうかは、労働者や使用者が判断するのではなく、労働基準監督署が判断します。
したがいまして、休日の移動中(出張中)に事故が起きた場合、労働基準監督署に労災申請はするとしても、必ずしも労災と判断されるとは限られないことにご留意ください。
労働災害には、業務災害と通勤災害の2種類があります。
出張中の事故は、通勤災害に該当するようにも思われますが、実務上は出張は「業務行為」に該当し、業務災害として扱われることになります。
もっとも、業務災害として労災の対象となるかどうかは、最終的には労働基準監督署が判断しますので、会社判断で労災と断定することのないようご注意ください。
※守秘義務の観点から、事例の一部を修正しています。
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