Q&A

Q:就業規則や雇用契約書を見直す必要はあるのでしょうか?

A:はい、就業規則や雇用契約書の見直しは、会社と従業員双方にとって非常に重要です。これらの書類は、労務トラブルを未然に防ぎ、企業の円滑な経営に直結します。2024年4月から労働条件に関する新たなルールが施行されるため、現行の規則や契約書が最新の法規制に準拠しているか確認することは、会社を法的リスクから守るためにも欠かせません。弁護士法人長瀬総合法律事務所では、就業規則や雇用契約書の診断・作成をサポートしています。

はじめに

就業規則や雇用契約書は、会社と従業員の関係を規律する重要なルールです。これらの文書を適切に整備することで、労務トラブルを未然に防ぐと同時に、企業の成長や戦略にも貢献します。しかし、一度作成したからといって安心せず、定期的な見直しが必要です。特に、2024年4月から施行される労働条件の明示に関する新たなルールに対応するため、今こそ見直しのタイミングと言えます。

就業規則とは?

就業規則は、会社のルールブックとして、従業員が遵守すべき就業条件や行動規律を定めたものです。労働基準法では、常時10人以上の従業員を使用する企業に対して就業規則の作成を義務付けています(労働基準法第89条)。

就業規則には、必ず記載しなければならない事項(絶対的必要記載事項)と、任意で記載できる事項(任意記載事項)があります。

絶対的必要記載事項には以下のものが含まれます。

  • 始業・終業時刻、休憩時間、休日、休暇
  • 賃金の決定方法、計算方法、支払方法
  • 退職に関する事項(解雇理由を含む)

企業はこれらを遵守し、定期的に見直すことで法令違反を防ぐ必要があります。

雇用契約書とは?

雇用契約書は、会社と従業員の雇用条件を明示する契約書で、労働基準法第15条1項に基づき、賃金や労働時間などの労働条件を会社側が明確に示さなければなりません。

労働条件通知書とは異なり、雇用契約書は双方の合意が明確に示された書面であり、法的にも強い効力を持ちます。

2024年4月からは、すべての従業員に対して就業場所や業務の変更範囲などを明示するルールが追加されます。特に、有期契約社員との契約更新に関する新しい規則も導入され、契約更新の上限や無期契約への転換機会を明示する必要があります。

就業規則・雇用契約書を見直す重要性

就業規則や雇用契約書は、ただの法的義務ではありません。これらを適切に整備することで、企業を守る強力なツールになります。

1.トラブル防止策としての就業規則

例えば、解雇や未払い賃金に関するトラブルが発生した場合、就業規則に明確な規定があることで、企業側が法的に正当であることを証明しやすくなります。また、労働時間や賃金に関する明確なルールを定めておくことで、従業員との誤解や紛争を避けることができます。

2.経営戦略を反映した就業規則

就業規則は、会社の理念やビジョン、行動方針を従業員に浸透させるための重要なツールです。企業の成長を支える人材の採用・配置・育成について、経営戦略と整合した内容を就業規則に反映することで、社員が同じ方向に向かって働けるようになります。

弁護士に相談するメリット

弁護士に相談することで、法律のプロフェッショナルとして最新の法改正や判例に基づいたアドバイスを受けることができます。特に、労働法に関しては頻繁に改正が行われるため、専門家による診断が企業リスクの回避につながります。弁護士法人長瀬総合法律事務所では、企業の特性に合わせた就業規則や雇用契約書の見直しを支援し、企業経営に寄り添ったアドバイスを提供しています。

まとめ

就業規則や雇用契約書の整備・見直しは、企業経営の安定と成長を支える重要な要素です。最新の法改正に対応し、労務トラブルの防止や企業の戦略的成長を支援するためにも、今こそ弁護士法人長瀬総合法律事務所のサポートを活用してください。

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