Case Study

顧問弁護士の活用事例

建設工事会社 クレーム対応
業種 建設工事会社
お困りの問題 クレーム対応

相談前

顧問先企業様は、長年にわたって地元に密着し、誠実に各工事を担当してきていましたが、注文主から、期待している工事内容と異なるなどとクレームを受けました。

工事の注文主からは、工事内容に不備があるため工事代金は支払わないと言われてしまい、工事代金が未払いとなっているため、注文主との対応についてご相談に来られました。

相談後

問題となっている工事の内容が確認できる現場写真や工事内容を把握した上で、改めて注文主のクレーム内容を確認しました。

注文主が主張する工事内容の不備は、いわゆる「瑕疵(かし)」(法律上の欠点・欠陥)に該当するかどうかが問題となります。

顧問先企業様の代理人として注文主に対応する旨を通知し、お話し合いを担当いたしました。

注文主が主張する不備は「瑕疵」にあたるかどうかを踏まえてお話を継続し、最終的にはご納得をいただくことができました。

その後、注文主から工事代金を支払っていただくことができ、顧問先企業様の債権回収も実現することができました。

所感

戦わず、お互いが納得できる解決策を導き、顧問先様の信用を維持

今回は顧客対応のご相談でしたが、当事者間だけでお話し合いをしては、お互いに感情的になってしまい、冷静な話し合いをすることができないこともあります。

このような場合には、顧問弁護士が代理人として間に入って交渉することで、お互いに感情を交えずに一旦冷静になり、どこが双方にとってメリットのある落ち着きどころなのかを探すきっかけともなります。

私たち顧問弁護士は、顧問先企業様の利益のために対応しますが、相手方と戦うことだけが常に顧問先企業様の利益を最大化するとは限りません。

かえって戦わず、クレーム等に適切に対応してお互いが納得できる解決策を導くことで、顧問先企業様の信用を維持し、さらにはファンを獲得することにもつながります。

私たちは、戦うことだけではなく、場合によってはお互いに歩み寄ることが最適であれば、そのような提案を顧問先企業様に差し上げることもあります。

今回のように、話し合いで解決することが、顧問先企業様にとっても相手方にとっても、迅速かつ円滑な解決を導く一つの方策であると考えております。

WRITER

弁護士 長瀬 佑志

弁護士法人「長瀬総合法律事務所」代表社員弁護士(茨城県弁護士会所属)。約160社の企業と顧問契約を締結し、労務管理、債権管理、情報管理、会社管理等、企業法務案件を扱っている。著書『コンプライアンス実務ハンドブック』(共著)、『企業法務のための初動対応の実務』(共著)、『若手弁護士のための初動対応の実務』(単著)、『若手弁護士のための民事弁護 初動対応の実務』(共著)、『現役法務と顧問弁護士が書いた契約実務ハンドブック』(共著)、『現役法務と顧問弁護士が実践しているビジネス契約書の読み方・書き方・直し方』(共著)ほか。

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