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運送会社・運送事業者における労務管理における7つのポイント

相談例

運送会社・運送事業者は、トラックドライバーがいなければ業務自体が回りません。いかにして優秀なドライバーを採用し、定着してもらうことができるかが課題だと感じています。

当社が労務管理を適切に実践していくために押さえておくべき視点は何になるのでしょうか。

解説

運送業界において、労務管理は特に重要な経営課題といえます。労務管理の重要性を認識した上で、以下の7つのポイントを押さえて取り組んでいく必要があります。

労務管理の7つのポイント

人は4大経営資源の一つ

企業の4大経営資源は、「人・物・金・情報」と言われています。この4大経営資源の中でも、企業という組織を運営する上で欠かすことができないものであり、かつすべての土台となる要素が「人」になります。

「人」を扱う労務管理は、4大経営資源の中でも、組織の根幹に関わる事項といえます。そして、「人」に関わる労務紛争がひとたび生じた場合、個別の問題にとどまらず、集団労働紛争に発展したり、社外に拡散して企業全体のレピュテーションリスクにも発展したりするなど、企業全体を左右するリスクにつながるおそれがあります。

法改正・ガイドラインへの対応

適切な労務管理を実現するためには、法改正やガイドラインを遵守する必要があります。そして、労働関係諸法は、働き方改革にもあるように、重要な改正が頻繁に行われるため、常に法改正やガイドラインの変更を確認・対応していく必要があります。

社内ルール(就業規則等)の理解

労務管理は、労働関係諸法やガイドラインだけでなく、各企業が定める就業規則や労使協定、労使慣行によっても規律されます。就業規則や労使協定等は、企業が主体的に設定することができる要素もあるため、これらのルールづくりを能動的に行うことによって、主体的な労務管理を実現することが可能となります。

事前準備の重要性

労務管理では、そもそも労務紛争にまで発生することがないようにする予防法務が特に重要です。人に関わる問題は、突然に発生することはなく、それまでの労使間や労働者同士における継続的な関係性やストレスから発展して惹起される傾向にあります。

トラブルが発生する前に、雇用契約書や就業規則等の社内ルールを整備するほか、労働者の仕事に対する不満やストレスの原因を検証・解消することで、未然に防ぐことを心がけることが大切です。

紛争解決のための初動対応の重要性

労務紛争が発生した場合、一労働者との個別紛争にとどまらず、他の労働者に波及したり、場合によっては社外に拡散したりすることもあります。

労務紛争を適切に解決するためには、各紛争の内容に応じた初動対応を選択することが大切です。本書では、各労務紛争の場面に応じた初動対応について解説します。

人事権・懲戒処分等の活用

労務紛争には裁判上の手続(労働審判、調停、通常訴訟等)のみならず裁判外の手続等、様々な解決方法が考えられます。中でも、社内における紛争解決は、労務紛争をできる限り早期かつ大きくならないうちに解決するために有効といえます。社内における紛争解決を検討する際には、労働者の非違行為が看過し難い場合には、懲戒処分を検討するなど、事案に応じた毅然とした対応を取ることが求められます。

日常的なコミュニケーションの重要性

労務管理は、労務紛争を適切に解決するという臨床法務だけでなく労務紛争の発生を防止するという予防法務、いかにして魅力ある職場を構築して人手不足・高齢化を解消して持続的な成長ができる企業の土台を築いていくかという戦略法務の視点も求められます。臨床法務・予防法務・戦略法務という3つの視点を持つ労務管理を実現するためには、紛争の端緒はないか、紛争を予防するために講じるべき措置は何か、現場の労働者が求めるニーズから採用戦略上有効な訴求点は何か、等を見極めることが重要です。そのためには、労務管理を担当する方は、現場を担う労働者との日常的なコミュニケーションの重要性を理解し、意識的に接触をとるようにしましょう。

ご相談のケースについて

労務管理におけるポイントは、①人は4大経営資源の一つであること、②法改正・ガイドラインへの対応が求められること、③社内ルール(就業規則等)の理解、④事前準備の重要性、⑤紛争解決のための初動対応の重要性、⑥人事権・懲戒処分等の活用、⑦日常的なコミュニケーションの重要性、の7つにあります。

上記7つのポイントを理解し、運送事業者としてはさらなる発展の土台を築くための戦略的な人事労務体制を目指しましょう。

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私たちは、ただ紛争を解決するだけではなく、紛争を予防するとともに、より企業が発展するための制度設計を構築するサポートをすることこそが弁護士と法律事務所の役割であると自負しています。

私たちは、より多くの企業のお役に立つことができるよう、複数の費用体系にわけた顧問契約サービスを提供しています。

 

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