オンラインショップと法律—「おまけ」と資金決済法

【質問】

当社は通販ネットショップを運営しており、業者から仕入れた様々な商品を当社ウェブサイト上のショップで販売しています。

このたび、当社のショップで商品を購入したお客様に、お買い上げ100円ごとに1ポイントを付与し、次回以降の当社でのお買い物の際に1ポイント1円として値引きできるようにしようと考えています。

こうしたポイントサービスについて、何か規制があるでしょうか?

【回答】

ご相談のケースは、100円の支出に対して1円相当のポイントを付与するというものですから、対価性は認められず、いわゆる「おまけ」としてのポイントであり、特段の事情がない限り前払式支払手段に該当せず、資金決済法の適用はないものと思われます。

【解説】

1. ポイントサービスと前払式支払手段

「オンラインショップと法律—ゲーム内通貨と資金決済法」で解説したとおり、ポイントサービスが「前払式支払手段」に該当する場合、前払式支払手段の発行者は、資金決済法上、様々な規制に服することになります。

資金決済法上、明確にポイントサービスが「前払式支払手段」に該当するとは規定されていませんが、「対価を支払うポイント」は前払式支払手段の規制の対象になると考えられます(資金決済法府令案パブコメ回答12頁34番)。

対価性の判断基準については、法令や事務ガイドライン上には明確な定義はありませんが、有償割合が50%を超す場合に対価性があると判断するのが適当とされています。

2. 「おまけ」の取扱い

前述のとおり、対価性が認められる場合には前払式支払手段に該当しますが、いわゆる「おまけ」として、対価を得ずに発行されるものについては、上記「対価を得て発行される」という要件を満たさないことから前払式支払手段には該当せず、同法の規制対象とはなりません。

ただし、「おまけ」と称していても、当該「おまけ」とともに提供される商品・役務のないように照らして、実質的に利用者が当該「おまけ」に対価を払っている場合には、前払式支払手段に該当する可能性があることに注意が必要です(前払式支払手段事務ガイドライン案パブコメ回答3頁5番)。

3. ご相談のケースについて

ご相談のケースは、100円の支出に対して1円相当のポイントを付与するというものですから、有償割合が50%を超すものではなく、対価性は認められないものと思われます。

また、ご相談のケースにおけるポイントサービスは、家電量販店等のポイントサービスに類似したものと考えられるところ、かかる家電量販店等のポイントサービスについては、「対価の色彩もあるが、景品・おまけとしての正確が強いので規制の対象にはならない」と考えられています。

したがって、原則として、「おまけ」としてのポイントであり、特段の事情がない限り前払式支払手段に該当せず、資金決済法の適用はないものと思われます。

 

 

(注)本記事の内容は、記事掲載日時点の情報に基づき作成しておりますが、最新の法例、判例等との一致を保証するものではございません。

また、個別の案件につきましては専門家にご相談ください。

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